OMOIKANetプラットフォームの機能

OMOIKANetプラットフォームは基本機能として、次の機能を用意しています。

  1. データ(電文)送信機能
    組込端末は最短で10秒に1回の頻度で最大500バイトまでのデータ(いずれも無料版の場合)をサーバに送信することができます。通信シールドは組込制御装置から送信されるシリアルデータを元に、OMOIKANetプロトコルに従ってヘッダ情報を付加し、サーバ(MQTTブローカ)に送信します。組込端末の識別は、内蔵されている無線シールドに一意に設定されているシリアルナンバーを用いて行い、DeviceIDとパスフレーズを使って認証を行います。送信されるデータ(電文)はJSON形式のテキストデータとなっており、必ず<キー>と<値>のペアとして扱われます。<キー>には日本語文字列を含むことはできませんが、キーを指定すれば、<値>にはUTF-8でエンコードした2バイト文字を利用することができます(デフォルトでは半角英数のみ使用可能です)。開発者は、自身の作成するアプリケーションに合わせて自由に<キー>と<値>の組み合わせを設定することが可能です。尚、<キー>には、予め予約された、使用することのできない文字列があります(例、通信シールドのシリアルナンバーを表すは、開発者が別の用途で利用することはできません)。
  2. データ蓄積機能
    組込端末から送信されたデータは Cloudant DBサーバ上に1件づつのドキュメントとして記録されます(無料版の場合は最大○○件、○○MBまで)。ドキュメントに含まれる<キー>と<値>の組み合わせは開発者(ユーザー)によって任意に設定可能であり、OMOIKANetプラットフォームの多目的性を実現しております。
  3. アクション
    組込端末から送信されたデータをサーバが受信する際の、サーバの処理(アクション)を設定することができます。アクションには (0)StoreOnly (1)Reply (2) Mail (3)Alert の4種類が用意されており、開発者が任意に選択することが可能です。又、ひとつの組込端末には複数の電文を設定することが可能であり、電文毎にアクションの種類を変更することが可能です。例えば、温度センサのデータを送信するアプリケーションで、データが通常の範囲を示す場合と異常値を示す場合で電文の種類を分け、異常値の場合にのみ (3)Alert を設定するようなアプリケーションを構築することが、電文とアクションの設定だけで容易に実現可能です。
  4. データ検索・表示
    サーバに蓄積されたデータは、ユーザが任意のタイミングで表示可能です。データの検索はドキュメントの<キー>を使って行います。シリアルナンバーの他に必要な<キー>を複数指定することで、<キー>に合致する<値>を取得することができます。データのリクエスト/レスポンスは HTML5 上の API で提供されます。開発者は標準のHTML文書に必要なAPI呼び出しを記述するだけで、データベースへのアクセスを容易に行うことが可能であり、又、クロスプラットフォーム間でのデータの共有・表示が可能です。更に、将来的には複雑なデータ検索やよりUX効果の高いUIを提供するAPIを、APIマーケットプレイスを通じて開発者が相互に利用できる環境が提供される予定であり、API開発を事業化する機会を提供します。
  5. 遠隔操作
    ユーザーはユーザI/F端末に表示される各種ボタンや数値を使って、遠隔地からインターネットを経由して組込端末を操作することが可能です。ユーザの操作はユーザI/F端末からJSON形式の電文として送信され、サーバを経由して組込端末に送信されます。1度の操作電文送信で、開発者(ユーザー)は最大4種類までのコマンドを送信することが可能であり、それぞれのコマンドは個別に最大99回まで繰返し可能です。コマンドは英数2文字(英大文字・英小文字・数字の合計62文字を利用可能)の組み合わせにより開発者が任意に設定可能(最大3,844(=62^2)種類まで)で、それぞれの文字の組み合わせの意味(組込端末の動作)も開発者が自由に設定できます。