WLANシールドの概要

2015年7月現在リリースされている通信シールドであるWLANシールドについて説明します。
WLANシールド(開発コード:Minerva)は、IEEE802.11b 2.4GHz帯無線LAN仕様に準拠した通信シールドです。TELEC技術基準適合証明を受けていますので、ベンダは自身で電波法の適合検証を行う必要なく、自由にアプリケーションに組み込んで利用することができます。

Minervaの概観を下に示します。

Minerva

WLANシールドはOMOIKANetプロトコル制御部とWLANモジュール部から構成されています。WLANシールドの無線アンテナは基板上にプリントされているので、組込端末に内蔵する際には、他の基盤等で電波を遮蔽しないようなレイアウトをお勧めします。特に、金属製の筐体等を使用する際は注意を要します。

組込制御装置とWLANシールドは二線式のUARTで接続します。

組込制御装置とWLANシールドの通信には「コマンドモード」と「透過モード」の2つのモードが存在します。「コマンドモード」では、UARTの通信速度設定やスリープモードなど、WLANシールドの制御を行います。「透過モード」ではWLANシールドは、組込制御装置から送信されたシリアル信号を電文データとして無線LANルータに送信します。WLANシールドが透過モードにある際に組込制御端末から ***COM[sp]IN***[CRLF]と送信することで、WLANシールドは「コマンドモード」に移行します。又、WLANシールドが「コマンドモード」にある際に組込制御端末から***COMOUT***[CRLF]と送信することで、WLANシールドは「透過モード」に移行します。

WLANシールド(組込端末)をOMOIKANetシステムに接続するためには、別にインターネットに接続されている無線LANルータが必要です。WLANシールドが接続できるルータの情報については、http://takami.mybluemix.net/ に最新情報が記載されているので、合わせてご確認ください。

*静電気に非常に弱いため、取り扱いの際には注意してください。

*WLANモジュールはWLANシールドから取り外さないようにしてください。

*組込制御装置側でWLANのモードが分からなくなった場合には、***COM[sp]IN***[CRLF]でコマンドモード移行コマンドを発行することをお勧めします(ネットワークに不要なコマンドを流さないために)